ビジネス時事通信Vol.21…【2030年】

2030年

昨年くらいから私のところにかかってくる電話は、
人材派遣会社か求人サイトかDX商材の販売会社ばかりです。
とくに求人サイトやハローワークで求人広告を掲載すると、
求人の応募ではなく、ウチでも広告だしませんか?の有象無象の会社から電話が掛かってきます。
ビジネスとして儲かることの裏返しですが、果たして人を就業させるということがどれだけ価値があることなんだろうか?
と考えてしまいます。それだけDX化が遅れて人手が必要な企業が多いということですね。
人口が減っていく未来予想図を政府が発表しているということは、そもそも人口を増やすつもりがないことの裏返しです。

DX化が流行るのはなぜ流行るのか?ということを、
将来の社会像から逆算して考えてみるとわかりやすいなと思います。

まず大前提として、
DX、デジタル化は日本においては政府の目標になっています。
政府ホームページの中に2050年のムーンショット実現のためのステップとして、
2030年までにこういう社会を目指しますと記載されています。
なぜ政府がこういう社会を目指すのか?これはここに書けるほど簡単な内容では無いので割愛します。

話を戻します。自分のアバターを利用して既存の業務を行わせる、
それによって我々の時間的拘束や就業場所の拘束から開放されるとなっています。
このアバター、分身がいわばデジタルでのみ実現できるので、
ありとあらゆるデジタル化、DX化が必須だということです。
つまりアバターが働いていれば自分が働く必要が無いよね!家でゴロゴロしててもOK!
みたいな青写真を実現するために取り組みましょうとここだけでは読み取れます。

しかし最近の不穏な動きが気になります。
先ほど記載の青写真は少し違っていると個人的には予想します。

ここ数か月のテレビの話題はガソリン価格、増税、気候変動など私たちが苦しい内容が良く挙げられています。

ガソリン高騰。ガソリンに限らずですが、エネルギーコスト増によって生活コストに跳ね返っています。
増税。貰えるお金が減らされています。今後も減らされる予定です。
気候変動。暑い。またお金がかかる。人間のせいだとしたらエネルギー抑制の議論につながるでしょうか。
つまりこのまま進むと私たちの生活は困窮し生活レベルをどんどん落とすことになります。
その程度であればいいですが生活が成り立たなくなるレベルまで落ち込む可能性があります。

この状況を打破するには、それに負けない収入増、価値提供を行わなければならないわけですが、
そこで前述のアバターを利用して2人分、3人分働かせて2倍、3倍稼げれば生活レベルを落とさなくて済む、
DX化、デジタル化によって生活が守られるというストーリーが出来上がります。
つまり日本政府の目標であるデジタル化は、我々の生活が困窮すればするほど進んでしまうわけです。
生活苦から公金に頼る社会が進めば、きっとそこでもデジタル化が進みます。詳しくは書きませんがマイナンバー施策への理由には箔が付きますね。

全てのイベントがつながっていないようでつながっています。
先行き不透明と呼ばれる現代も先行きが見えてきます。
未来から来た人は今何をすべきかわかるのです。
想像してみてください。